久々にこの企画やってみます!
続きを読む【論文流し読み】四足走行の動作解析
以前、四足走行では左右どちらの足で強く蹴るべきかという記事を書きました。
続きを読む四足走行のレッスン動画を公開!
YouTubeで初級者向けの四足レッスン動画を公開しました!
こちらです↓
「四足走行はそんなに難しいものじゃないよ!」と多くの人に知ってもらいたい思いで作りました。
今まで、テレビとかで四足走行が紹介される時は、スタッフが挑戦して「ヒィヒィ」言いながら完走するというのがお決まりでした。
あれ、結構モヤモヤするんですよね。
そりゃあ、動物だってそんな歩き方(走り方)しませんから、バテるに決まってるじゃないですかと。
ハイハイの名残りなのか、「四足歩行=筋トレ、苦行」という先入観からなのか、動画の「悪い例」のようになっている四足初心者があまりにも多いんですよね。
なぜ、あえてそんな辛そうな歩き方をするんだと、あの歩き方を見るたびにいつもモヤモヤしてます笑
ぶっちゃけ、四足走行なんて正しい姿勢さえクリアできていれば全然大したことないです。
「四足走行は筋肉マッチョの超人がやるスポーツだ」などというイメージ(そこまでは思われてないかもしれませんが笑)は大きな誤りです。
実際、私みたいな痩せっぽちでも50mを10秒以内に走れちゃうんですから。
かつてギネス世界記録を塗り替えた玉腰選手も、たったの一、二年特訓しただけで100mを14秒台で走れるようになってしまいました(当時の世界記録は16秒台後半)。
そんな何年もの練習を要するような競技ではありません。
平均レベルの身体能力があれば、この動画を参考に1,2時間程度練習するだけで、50m走13秒くらいは出せるんじゃないですか。
体力テストに四足50m走があれば、全国平均13秒も全然現実的だと思います笑
さて、動画はご覧いただけたでしょうか?
初心者向けということで、難しいことは抜きにして感覚でできるような構成にしました。
ブログでは手足の着く順番とか、いろいろ解説してきましたが、初心者に言っても頭が混乱するだけだと思います。
私が子供の時に四足で走っていた頃は当然そんな知識はなく、しかしこの動画で紹介したような形は勝手に出来上がっていました。
同じように、誰から教わることもなくできちゃう子供は今まで何人も見てきました。
人間はまだ、四足歩行の感覚を失ってはいないんだと思います。
それを引き出すための、この動画です。
テレビとかで、いとう選手が四足のレクチャーをしている場面を何度か見てきましたが、あれも結構モヤモヤするんですよね……
いとう選手は大人になってから、動物の動きの観察と猛練習で速くなった方ですから、「人間は感覚で四足走行ができる」とは考えていないのかもしれません。走り方も私たちのような感覚で走っている人たちとは違っていました。
2014年のいとう杯なんかでは、私たちはフォームの変更を要請されましたし(そのあとはいとう選手も私たちの走法を取り入れて、世界記録奪還したんですけどね……)
ともかく彼の教える四足走行は、初心者には難しすぎると思います。まともに走れるまでに何年も掛かりそう(いとう選手は100m20秒台の世界記録を出すまでに5年ほど掛かりました)。
そんな遠回りしなくても、簡単に速く走れるようになりますよと初心者に知ってもらいたい。そして四足で走る楽しさを知ってもらいたい。
手の皮がよく剥けてあまり練習できないという話
今日は久し振りに四足の練習をしてきました。
が、50mを2本走っただけで、手の踵に当たる部分が内出血。その後も何本か走りましたが、ほとんど休憩ばっかりで、早めに切り上げました。
このパターン、実はずっと前からの悩みでした。
子供の頃は全然手が痛いとかなかったのですが、高校3年生になってまた四足で走るようになってから、練習中に手の皮に水膨れができたり、皮が剥けたりすることが頻繁に起きるようになりました。お陰で練習が続かず、50m走のタイムは最初に計測した時からほぼずっと変わっていません……(最初は手動で9秒7?、その年のいとう杯では100m20秒後半、タイムトライアル2019では9秒66)
体格が大きくなっても、手の皮の強度はあまり上がらないでしょうから、そのせいなんですかね。(現世界記録保持者のいとう選手の手の平は、カッチカチらしいです笑)
皮剥け対策としていろいろな手袋を試してきましたが、未だに解決できず。唯一効果があったのはちょうど皮が剥けやすい部分にシリコンが入ったサイクリンググローブ。単体だと衝撃吸収しすぎな気もしますが、分厚いゴム手袋の下に付けたらちょうどいい感じになりました。
しかしまあまあ値は張るんですよね……直に使わなければ長く使えるはずなので、あまり気にしない方がいいのかな。自分は最初の頃直に使ってたので、ボロいわ臭いわで捨てちゃいました笑
もう一度使ってみたいなぁ……
安い代用品ないかなぁ……
他の解決策としては、草場で練習することですね。土がクッションになるので全然痛くなりません。一度土のトラックで計測してみたいなぁ……この前親戚付き合いで行った光ヶ丘公園は土のトラックがありました。
室内は、木製の床なら大丈夫だと思います。しかしそれ以外だと……今日は室内での練習でしたが、カチカチの床だったので肘とかにも結構衝撃が来てました。
あとは走り方を変えるとか。
私は基本ヒト型ギャロップで走ってますが、地面をぶっ叩く走り方なので、ビンタしまくった時のように手がヒリヒリします。
一方、2014年以前のいとう選手のギャロップは、跳び箱のように手で体を引っ張るような走り方なので、着地の衝撃は軽減されます。これを練習してた時期はあまり皮が剥けませんでした。
足で走る時に爪先着地が大事と言われるように、指先側から着地する意識も大事なのかな……でも手首はアキレス腱ほど丈夫じゃないし……
難しい問題ですね。
でもこれを解決しないと、気持ち良く走れない。
探偵ナイトスクープ 四足小学生
こんにちは、ナマオです。
しばらくぶりにいとう選手のTwitterを覗いてみたところ、四足走行のテレビ放送を見逃していたことに気付きました。
3月25日放送の「探偵ナイトスクープ」で四足走行が取り上げられていたようですね。
「四足走行の大会があるのか。どれくらい速いのかを調べて欲しい」という小学生からの依頼を受けて、いとうけんいち選手が登場するという流れでした。
個人的にいとう選手とはいろいろあったので、思うところはありますが……笑
とても興味深い内容でした。
後半では、「大会に出たい」という依頼者の願いを叶えるために、いとう選手が(おそらくall fours GYMの)小学生の実力者を集めて小さな大会を開いてくれました。
名付けて「第一回 全国こども四足走行大会」
出場者は以下の四名。
依頼者の板倉君
関西代表の坂井君
東北代表の後藤君
関東代表の小方君
集まった四足小学生たちを見て、依頼者の母が「仲間がいてくれたことがうれしくて」と一言。子供の頃に同じ思いをしていた自分としてはグッとくるものがありました。
羨ましいです。自分は高校三年まで孤独でしたから笑
さて、結果は坂井君の優勝でしたが、
それぞれの走行について、私なりに勝手に分析させてもらいました。
まず依頼者の板倉君。
最初見た時、「おや?」となりました。
私の知る限り、子供の頃から四足が得意な人は全員がヒト型ギャロップ(襲歩)でした。
※ヒト型ギャロップについては以下の記事にまとめてあります。
quadrupedal-namao.hatenablog.jp
しかし彼の場合は、(2014年頃までの)いとうけんいち選手と同じタイプのギャロップです。これは足が肩より外側に出て、体幹の向きが進行方向に対して斜めになるのが特徴です。子供の頃からこの走り方ができるのは、かなり珍しいです。
いとう選手のことを知っていて、そのフォームを見て練習していたのか。あるいは自分で速く走れるよう工夫してそうなったのか。いずれにしても、自然には出てこない走り方だと思います。
この走り方はカエル跳びの延長のようなもので、歩幅は大きく取れますが、回転数ではヒト型ギャロップに劣ります。
一度ヒト型を習得してみたら面白いんじゃないでしょうか。ヒト型といとう型のギャロップでは、リズム感や体の使い方がだいぶ変わってくるので、回転数を上げるコツなどを掴めるかもしれません。
いとう選手の言っていた通り、伸びしろはまだまだあると思います。
優勝した坂井君。
彼はヒト型ギャロップですね。綺麗なフォームです。選手入場の時の歩行でも前傾姿勢が取れていて、足に無駄な力が入っていないように見受けられました。この姿勢、結構大事です!
※自然な四足姿勢については、以下の記事で触れています。
quadrupedal-namao.hatenablog.jp
前傾姿勢を作ることで足を動かすスペースが広く取れているので、足を縦方向に大きく使えています。手の使い方も言うことなしですね。動物のように前足で地面を蹴る感覚が、彼にはあるようです。
ただ、ヒト型ギャロップは歩幅があまり伸びないので、さらなる高みを目指すならば新しい走法が必要になってくるかと思います。
実は、ヒト型ギャロップは一度も世界記録を取ったことがないんですよね……
悲しい……
quadrupedal-namao.hatenablog.jp
↑
2014年以降の世界記録の走法については、こちらの記事で解説していますが、坂井君ほどの才能があれば、また新しい世界を見せてくれそうな気もします笑
四足の才能がある人が、子供の頃から継続して練習した例はほぼありませんからね。
これから先も長く四足競技を続けて欲しいです。
二位の後藤君。
彼はまだ、本気じゃありません笑
なんせ後藤君は、四人の中で唯一歩いていましたから。
動物が全力で走る時の歩法はギャロップと呼ばれるものですが、これは左右非対称です。対して後藤君のは、速歩と呼ばれる左右対称の歩法です。
厳密に言えば、全身が宙に浮く瞬間さえあれば「走行」に分類できますが、少なくとも速歩は全力で走る時のものではありません。
その歩法で二位になってしまうのですから、末恐ろしいです笑
ギャロップを習得したらものすごく速くなるんじゃないでしょうか。
体操をやっているとのことで、動きも柔軟で、才能を感じました。彼ならすぐに習得してしまうでしょう。期待大ですね!
小方君。
彼もヒト型ギャロップです。
が、恐らく四足走行を始めてからそれほど経ってないでしょう。選手入場の時に軽く四足で走っていましたが、手が地面に十分に接地していないのが気になりました。
ただ、本番ではしっかり手で地面を叩けていたので、結構四足の感覚は優れているんじゃないでしょうか。身体能力も高そうですし。
歩行練習で基本の四足姿勢を身に付けて、手で体を支える感覚、前傾姿勢が備われば、かなり伸びると思います。
こんなところですね。
ともかく、小学生の頃から四足仲間に巡り合えたことは大きな財産となるでしょう。彼らがこの先もまた会って、ライバルとして競い合い、四足の黄金時代を築くところまでを期待してしまいます笑
私も大会を主催するなどして、そうした懸け橋になりたいものです。
練習の面でもサポートしたいです。一応大学でスポーツ科学と四足を研究していたので、できることは多いはず。
メールなどで「練習がしたい」と相談に来られた方には、いとう選手の「all fours GYM」を紹介していますが、本心ではそっちより自分の方を頼って欲しいです笑
「all fours GYM」には四足教室がありますが、あれはフィットネスが目的で、速く走るためのものではありません。いとう選手が本気で四足教える気があるとも思えない(2014年大会の出来事を考えれば……)。
練習会の企画について
四足ランナーの皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
今日は定例イベント(にしたい)四足タイムトライアルに先駆けた、練習会のお話です。
時々、四足のイベントに参加してみたいというお声をいただくのですが、資金的にも時期的にも腰が重く、なかなか目処が立ちません。
それなら代わりに、お金の掛からない練習会をしてみようと思い立ちました。
大まかな内容は、
場所:荒川戸田橋陸上競技場、光ヶ丘公園、代々木公園など首都圏周辺
時間:土日祝日の中で1〜2時間ほど、雨天中止
内容:各自のペースで練習・アドバイス、(走路が使えれば)計測
参加費:無料(交通費は各自負担、競技場を利用する場合は利用料も)
こんな感じで、その他要望に応じて調整いたします。
タイムトライアルとの違いは、撮影がないこと(各自撮影可)、専用利用じゃないこと、あと賞状がないこと笑……くらいですかね。
屋外競技場なら専用利用でもそんな高くないのですが、団体登録が必要だったりして大変なので、最初のうちは個人利用で使っていこうと思います。
頻度は人数さえいれば月1回とかでも行けそうな気がします。
状況が状況なのでまだ先になりそうですが、とりあえずこういうの考えてますよ――ということだけ伝えておきました。
早速参加してみたいという方、相談したい方はブログに直接コメントしていただくか、
下記のメールアドレスに連絡していただければと思います。
↓四足連絡用↓
E-mail <quadrupedal-event@yahoo.co.jp>
よろしくお願いします。